top of page

"正しい"生理との付き合い方 [note記事]

執筆者の写真: minnanoseiriminnanoseiri

こんにちは。あゆみです。 署名活動を始めて約1年。これまでオンラインカフェ、インタビュー、SNSを通じて様々な方と生理のお話をさせていただきました。ご縁のあった皆さん一人一人に心から感謝しています。実に多様なご意見があり、勉強になることばかりでした。そのような中で、私は時折「生理とどう付き合う・付き合わないべきか」ということを考えてきました。


これまでは「生理は隠すべきもの」という認識が根強く、「隠す」という付き合い方(付き合わない方法?)が支配的だったように思います。 ですが、"フェムテック"の盛り上がりや生理が度々メディアで話題になることなどから、その考え方は徐々に変わりつつあるのではないかと感じています。


生理についての認識が変わりつつある現在、私たちはこれからどのように生理と付き合っていけば良いのか 現時点での私の考えを記したいと思います。


「生理について話すとか迷惑だからやめて欲しい」


活動を始めてすぐに取材していただいた記事に対するコメント欄に「生理について話すとか迷惑だからやめて欲しい」というようなコメントがありました。「これからどんどん生理の話をしていくぞ!」と意気込んでいた私にとっては正直とてもショッキングで悲しいコメントでした。


たった1件のアンチコメントとしてスルーすることもできたかもしれませんが、そのコメントがずっと心に引っ掛かっていました。「どのように生理について発信していけば迷惑がられないのだろうか」「他人を不快にする活動なんかしない方が良いのではないか」そんな思いが駆け巡っていました。


そんな中、ある日のオンラインカフェ(毎月テーマを決めてzoomで生理についてゆるく話す会)で生理の話しにくさで盛り上がっていたところ、ある参加者の方が「同時に生理について話したくない人への配慮も忘れてはならない」という発言をされたときに私はハッとしました。


今までの活動は「生理について話すこと=善/先進的」、「生理について話せないこと=悪/時代遅れ」といったメッセージを無意識に発してしまったのではないかと思いました。知らず知らずのうちに生理について話したくない人を排除し、生理について話せる人でしか盛り上がれない活動をしていたのではないかと思いました。


記事に対して「生理について話すとか迷惑だからやめて欲しい」とコメントした人はどのような気持ちでコメントしたのか分かりませんが、もしかしたら何かしらのご経験によって生理について語ることに嫌悪感があったのかもしれないですし、プライベートな問題を公にすることを強制されているように感じたのかもしれません。そういう思いも大事に拾いながら活動をすることは重要だと思っています。


もちろん生理について話しにくい風潮は今でもありますし、活動を通じて生理について話す場やきっかけを提供することには大きな意味があると思っています。生理の話しにくさによって多くの生理に関する問題が見過ごされてきたことは否めませんが、生理の話ができることを"正しい"こととしてしまうのは違うと思うのです。


"正しい"生理との付き合い方


私たちは知らず知らずのうちに自分の経験を物差しに、"普通"で"正しい"生理の付き合い方を確立しているのだと思います。「生理について話せることが"正しい"」「経血を漏らさない人が"普通"」「痛み止めを飲まないのが"普通"」「月経カップを使っている人の方がナプキンを使っている人より"正しい"」「生理を喜べる人の方が生理のことが嫌いで仕方ない人より"正しい"」。"普通"で"正しい"ものを規定してしまうことは多くの人を排除し、生きにくさをつくってしまうと思うのです。


なので、「"正しい"生理の付き合い方とは何か?」という質問に対して、「どんな付き合い方も"正しい"」のではないかと思っています。 生理について話したくないのも、生理が大っ嫌いなのも、生理を何かしらの方法でコントロールするのも、生理用品を隠さないで持ち歩くのも、自分自身が快適で、安心できるのであれば全部"正しい"のであり、他人が決めるものではないと思います。1つの"正しい"生理との付き合い方を求めるのではなく、誰かの快適な生理の向き合い方を侵害するものでない限り、生理のある人ひとりひとりが自分にとって最も快適な生理との付き合い方を実現できることが重要だと思うのです。


それぞれの"正しい"生理の付き合い方のために


そのためには、誰もが自分にとっても最も快適な生理との付き合い方を自由に模索することができる環境が必要だと思っています。価格を気にせずに様々な生理用品が試せたり、多様な生理用品があることを知らされたり、安心して医療にアクセスできたり、必要な時に自分のニーズを主張できたり、どんな選択をしてもジャッジされなかったり、そのような環境が整って初めて誰もが自由に自分にとって"正しい"生理との付き合い方を確立できるのだと思います。


様々な状況で生理を経験したり、経験しなかったりしている人がいることに想像力をはたらかせながら、このような環境を整えるべく、これからも活動していきたいと思います。

Comments


Commenting has been turned off.

©2024 by #みんなの生理

bottom of page